こんにちは、たびおどりです。
パック商品についての解説をしておりますが、今回はJRパックについての解説です。
お得になると言われるJRパックですが、利用に当たっての注意点はご存じでしょうか。
・パックで申し込んだ列車が取れないと言われた!駅で確認したら空いているのにどうして?
・目的地まで行く途中、周遊しながら観光できる?
・帰りの時間を急遽変更しなければならないけど、時間の変更は駅でも出来る?
・列車に遅れた場合の変更や払い戻しはどうなる?
・高校生なんだけど、学割は使えますか?ジパング倶楽部の会員だけど、安くなる?
などなど、問い合わせをいただきます。
JR付きパックを申し込むメリットの他、変更・取消についての注意事項を解説して参ります。上記の点が気になった方には特にお読みいただきたい内容です。
どうぞよろしくお願いします。
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復習のために・・・パックツアーとは?を知りたい方はこちらをご覧ください。
パックは安いのか?旅行販売をする私の見解も含め解説しています。
JRパック商品の基本について
既にこのブログをご覧になっている方には復習となりますが、パック商品とは往復の交通手段とホテルのセット商品のことです。
その中でも、往復のJRが宿泊とセットになっているものを特にJRパックと呼びます。
有名どころですと、JR東日本のびゅうトラベルサービスが販売している、びゅうの旅があります。
さて、往復JRがセットになるとはいえ、どこからどこまで行って帰ってくるぶんがセットになるのでしょうか?
パックに出来る駅は決められている
パックツアーの仕組み解説の際に、パックツアー=募集型企画旅行と少し触れたのを覚えていらっしゃいますか?募集型企画旅行は、旅行条件をあらかじめ定めて、その場合は旅行代金がいくらになります、と定めている商品です。
この旅行条件を定めるにあたり、JRの駅1つ1つ毎に料金を決めるのは大変困難なことです。そのため、パックとして設定される駅はある程度決まっています。
また、JRパックで利用する列車は遠方に旅行に行くのを想定しているので、特急列車や、新幹線の発着する駅が多いです。
往復の発着駅は同じ駅を利用する
パック条件を思い返していただきたいのですが、往復の利用が条件のため、往復の駅は同じ駅を利用するのが基本です。東京から大阪に向かう場合、東京駅から出発したら、帰りも東京駅まで利用するといった具合です。
しかし、商品によっては復路発駅アレンジが出来るものがあります。
たとえば、東京から北陸方面へ行く場合、往路は金沢まで利用し、帰りは富山駅から東京まで帰ってくるといったアレンジが出来る商品があります。北陸を周遊したい場合には便利ですので、旅行者の利便性を重視して認められたアレンジでしょう。往復発着駅は同じ、というよりも、
往路の発駅と、復路の着駅は同じ、と表現するのがより正確でしょうか。
パック商品のきっぷと通常のきっぷとの違いについて
パック商品のきっぷは、旅行会社が仕入れた特殊なきっぷのため、通常のきっぷとは見た目も、取り扱いのルールについても違いがあります。以下で項目を別けて解説します。
きっぷの見た目は?
通常の指定席のきっぷと同じように、乗車区間、乗車日、列車名、座席番号などはそのまま入っています。なので、自動改札機にもそのまま通すことが出来ます。
パック用のきっぷは、左上に丸の中に契の文字が入っています。
さらに、パック用のきっぷには金額が入っていません。
この2点が大きな見た目の違いです。
購入にあたっての違いは?
パック用きっぷは旅行会社でのみ販売します。
かつ、鉄道会社から仕入れている座席を販売するため、発売出来る席数に限りがあります。
そのため、列車そのものに空席があっても、パック用の座席が完売していると、希望の列車を利用出来ないことがあります。
また、指定席の座席位置は選べます。
まとめて仕入れているとはいえ、何号車の何番から何番を買い取っているわけではないので、階段近くの号車が良い、トイレ近くの座席が良いなどあれば、申込時に伝えると良いでしょう。
利用方法の違い・注意点は?
利用方法は通常のきっぷと同じです。
自動改札機に入れるか、有人改札で駅員に見せて利用できます。
注意すべき点は、途中下車が出来ないことです。
東京駅から新大阪まで新幹線を使って向かう旅行の際に、通常のきっぷであれば、名古屋で新幹線を降りて大阪に向かうことが出来ますが、パック用きっぷではまっすぐ新大阪まで移動しなければなりません。
そのため、あちこち立ち寄りの周遊旅行には向きません。
旅行先まで行って帰ってくる、単純な往復の場合はとても便利ですので、旅程に往復の行程が含まれるか検討して申込むと良いです。
変更・取消は?
通常のきっぷは、発売エリア限定などの一部の特殊なきっぷを除き、全国どこの駅の窓口でも取扱が出来ますが、パック用きっぷは、購入した旅行会社の同じ店舗でのみ取扱が可能です。
きっぷの変更は、通常のきっぷと同じく、1回のみ出来ますが、変更希望の列車にパック用の座席が残っていなければ変更出来ません。
パックを申し込んだ店舗できっぷの変更が出来ない、と言われたとすれば
パックの座席が完売していた可能性があります。
取消に関しても購入した旅行会社の窓口でのみ取扱可能です。
しかし、店舗がお休み、営業時間外などの場合は、最寄りの駅で取消の証明をもらい、後日旅行会社で正式に取消をしてもらう、という対応も可能です。
通常、パック用きっぷは駅で取消が出来ないのでこの手続きをする際には 返席(へんせき)と窓口でお伝えください。取消と言うと、「出来ません」と断られてしまうことがあるようです。
JR利用なら、学割やジパング割などと併用出来るのか?
こちらも多くいただくお問い合わせなのですが、パック用JR券は通常の切符と違う方法で安くなっています。
学割もジパング割りも通常の切符が安くなるものなので、併用して割引きは出来ません
大人・小人の料金の違いは?
通常のきっぷと同じようにパック用のきっぷも、大人か小人かで料金が分けられますので、大人は中学生以上、小人は小学生以上となります。
未就学の幼児については、座席を一人で使う場合は小人料金がかかりますが、パックの場合の小人料金は、宿泊分も含まれます。
宿泊料金は、ホテルのベッドや食事を一人分として利用する場合にかかるので、お子様の体も大きくなってきて、座席は1人で使わせたいけど、寝るのは添い寝で良いのであれば、宿泊は添い寝で申し込みをし、きっぷは個別で小人用きっぷ買った方が安くなることもあります。
まとめ
さて、パック用JR券の特徴から取り扱いの違いなどお伝えしましたがいかがでしたか?
いろんなことをお伝えしましたが、共通しているのは、通常のきっぷと異なる点が多いことです。
特に、座席数限定、変更・取消の取り扱いは購入店舗でのみといった部分はパックで申し込みの際に気をつけていただきたい点で、私もお客様には特に強く説明をしている部分です。
制限・制約がありますが、特徴を理解して利用するとお得かつ、便利なものですので、この記事をきっかけに旅行会社を利用したり、パックの利用が増えればと思っております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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