トラベルアドバイザーと旅マエ・旅ナカを考える

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航空機付きパックについて〜購入・変更・取消・その他の注意事項について〜

こんにちは、たびおどりです。

たびおどり (@tabiodori) | Twitter

 

今回は航空機パックについての解説です。

JRとホテルのパックと同じく人気の商品で、遠方への旅行には大変人気です。

 

JRパックと同じく申し込みに当たっての注意点がありますが、こんなことを疑問に思うことございませんか?

 

JAL先得割引、ANAスーパーバリューなども安いけど、パックは安い?

・希望の便はとれないと言われた。インターネットで見ると空席はあるけどどうして?

・利用する空港はどう選ぶの?

・飛行機が欠航した場合はどうなるの?

 

といった質問をいただくことがあります。

パックの航空券も通常の航空券と異なりますので、パック用航空券の特徴・商品の性質を踏まえて解説して行きたいと思います。

 

よろしくお願いします。

 

 

 

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JRパック商品について解説した前回記事はこちら

tabiodori.hatenablog.com

 

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)

航空機付きパック商品の基本

 再三の解説となりますが、パック商品は往復の交通手段とホテルのセット商品のことです。

その中でも、往復の航空券と宿泊がセットになっている商品を航空機付きパック商品と呼びます。

有名どころですと、JALパックが販売しているマイステイや、ANAスカイホリデーの旅ドキがあります。

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パック成立の条件について

JR付き商品と基本は同じ考えです。

往復の発着空港は同じ、かつ往復ともパック用の座席が確保出来てパックが成立します。

中には、商品によっては異なる空港の組み合わせが出来るものがあり、この点もJR付き商品と似ている点です。

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異なる空港の組み合わせについて

先述したように、中国・四国地方や、九州の場合がこれに当てはまることが多いです。

九州を例にすると…

羽田から福岡空港へ行き、レンタカーなどで複数箇所を観光し、最後は鹿児島空港から羽田へ帰ってくる。

この組み合わせが認められていることがあります。組み合わせが出来るかどうかは各社のパンフレットを見るとわかります。

 

これは以下のリンクからご覧いただける、JALパックの九州への旅の東京発の紹介のページの切抜きです。

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https://pamph.jalpak.co.jp/domtour/search/book5/15110009/top.html?pg=10

 

見てみると、往復路、7つの空港からお好きな組み合わせがご利用いただけます、と記載がありますね。

パンフレットの記載は商品によって異なりますので、日程や、飛行機の差額料金が記載されているあたりを見てみると良いでしょう。

 

もう一点注意して頂きたいのは、発着空港は羽田空港、の一文です。

これは、羽田から出発したら帰りも羽田に帰ってきてください、の意味です。

JR利用の北陸旅行を例に解説した時と似た表現ですが、往復の発着空港が同じというよりも、往路の発空港と、復路の着空港は同じと考えると良いでしょう。

 

こういったアレンジがある方面に関して、これは私の推測ですが、レンタカーなどで周遊旅行が多い旅先だからではないかと思っています。

 

異なる航空会社の組み合わせが出来る? 

JALパック、ANAスカイホリデーは、往復ともJAL便またはANA便の利用です。

しかし、選べる便が制限されていると旅の自由さが無くなります。

そういった不便さを解消出来るよう、往復の航空会社は異なってもパックに出来る商品を扱っている旅行会社もあります。

代表的なのは、JTB近畿日本ツーリスト日本旅行等です。

パンフレットの日程表、航空差額のページで組み合わせOKと書かれていれば、往路JAL&復路ANAの組み合わせも可能です。 

 

パック用の航空券と、通常の航空券の違い

パック用の航空券は、旅行会社が仕入れた特殊な航空券のため、見た目や取り扱いについて異なる部分があります。以下で項目別に解説していきます。

 

航空券(Eチケット控え)の見た目は?

商品によってEチケット控えの見た目が異なります。

例えば、JALパックのEチケットは専用の様式になっており、往復の全搭乗区間が1枚にまとまっています。

どのパック用Eチケットにも共通で言えるのは、料金が入っていないことです。

それ以外は通常の航空券と同じく、搭乗日・便名・出発時間など入っています。

 

購入にあたっての違いは?

通常の航空券と申し込み方法は変わらず、搭乗者の名前、年齢、性別が必要です。

座席は3歳から必要になる点も同じですが、パックで航空券を用意すると、宿泊も含まれてしまいます。3〜6歳の未就学のお子様であれば、多くのホテルは添い寝が可能なので、幼児用のパック料金設定のある商品で申し込むか、幼児席は航空券のみで購入も検討すると良いでしょう。

 

いつから購入できるのか?

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)

通常のJALの航空券は登場日の2ヶ月前から、先得割引などは半年毎に一斉発売、ANAに関してはかなり早くて355日前から発売されます。

パック用航空券は、旅行会社が早くから仕入れて、先得割引きより先に販売しているケースがありますので、パンフレットの設定期間をみたり、旅行会社に問い合わせて確認してみましょう。

 

先ほどのJALパック九州のパンフレットの表紙を見てみますと、4月1日から11月24日までの設定となっています。

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つまり、先得の10月26日より先の飛行機がパックだと先に予約出来るのです。

 

 

マイレージ登録&座席指定について

区間マイルの約50%が貯まります。

マイレージ番号お持ちの方は、申し込み時にお伝えください。

座席指定も可能です。座席指定出来る座席数に限りがあるので、出発日が近い飛行機は座席指定が出来ないこともあります。

座席指定出来る席の中には、ステータス会員のみが選べる座席位置もあるので、この点も注目して頂きたいです。

 

利用方法の違い・注意点は?

大きな違いはありません。

通常のEチケット控えと同じく、パック用の航空券もEチケット控えを提示してチェックインできます。

座席指定が済んでいる場合は、JALのタッチ&ゴー、ANAのスキップサービスが使えますので、預ける手荷物が無い場合は直接保安検査場に向かっていただいて大丈夫です。

 

以下は、普段搭乗手続きを2次元バーコードや、ICカードでされている方に向けての注意点です。

パック用航空券の予約情報をバーコードで取得したり、マイレージ番号の登録されているICカードに登録がうまく出来ないことがあるそうです。

そのため、旅行会社でお渡しする紙のEチケットはかさばるので大変かもしれませんが、旅行の際にはお持ちいただくことをおすすめします。

 

変更・取消は?

 旅行会社で販売したものなので、購入した旅行会社の店舗でのみ変更・取消が可能です。

航空会社のカウンターでの対応は出来ませんが、悪天候時などは航空会社に変更対応を求めることができます。詳細は次項で解説します。

 

便の変更は、変更希望の便にパック用座席の空きがあれば可能です。

ただし、JRと違い、無手数料での変更1回まで可能といったルールは無いので、変更前の航空券はキャンセル=取消の扱いになりますので、取消料がいつから対象になるか注意してください。

パックの航空券は出発の3週間前までキャンセル料がかかりません。

わかりやすく言えば、出発20日前になると、旅行キャンセルでも、便の変更もキャンセル料がかかっての手続きとなります。

 

航空機が欠航してしまった場合は?

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飛行機利用時に特に多いお問い合わせは

「飛行機が欠航したらどうすれば良いのか?」です。

 

一度このブログで解説をしておりますが、欠航した場合は

①別の飛行機に振り替えをするか、

②飛行機の利用を止めて別の移動手段にするか、

の2択です。

 

①の振り替えの場合は、追加支払いや返金などの差額無しで変更できます。

②の別の交通手段にする場合は、使えなかった(使わなかった)航空券の見合い分を旅行終了後に旅行会社から払い戻されます。

この仕組みさえ知っていれば欠航など恐れることはありません。

 

が、別の交通手段で目的地まで時間通りにつけるかどうか…これは多くのお客様の悩みどころですし、ケースバイケースとしか言いようがないと思います。

絶対に欠席出来ない大切な予定などある場合、台風や冬の時期は、前日までに目的地に着くよう旅程に余裕をもつなど検討が必要かもしれません。

 

 

 過去記事ですが、欠航時の対応を解説していますので合わせてご覧ください。

予約していた飛行機が欠航!?この後どうすればよいの?を解説 - トラベルアドバイザーと旅マエ・旅ナカを考える

 

先得割引、スーパーバリューとの違いは?

料金に関しては、パックにするよりも、先得割引きやスーパーバリューと、ホテルをバラバラで方が安いときがあります。

これは、先得割引やスーパーバリューの割引率がとても良いからです。

 

なので、料金重視ならば先得割引やスーパーバリューで航空券を購入するのが良いです。

 

では、パックの航空券は何が良いのか?

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)

 

 

私が思う価格面以外のメリットを2つを紹介します。

 

1つめは、先にも述べましたが、条件によっては先得などよりさらに先の予約が出来ることです。

ANAは355日前から航空券が購入出来ますのでこれより早く購入は難しいです。

しかし、それ以外の航空会社は割引き航空券は半年ごと、通常の航空券は2ヶ月前からの発売ですので、パックの方が早く購入出来るときもあります。 

 

2つめは、キャンセル料が出発21日前までかからないことです。

これも変更・取消でお話しをしましたが、先の旅行を申し込んでおいて、行けなくなったらキャンセルするといった融通が利きやすいです。

通常、航空券は予約後2〜3日中に支払いを完了し、出発54日前からキャンセル料の対象となりますので、「とりあえず取っておく」が出来ません。

そのため、チケット確保前のライブやコンサートといったイベントへ行かれる前に、パックでとりあえず取っておく、が可能です。

 

以前もこぼれ話でお伝えしましたが、旅行に行きたい人が「とりあえず取っておく」でホテルや飛行機がとれず、行けなくなる可能性もあるのであまり大声では言えませんが・・・

 

まとめ

航空券付きパックについて紹介はいかがでしたか?

冒頭の4つの疑問には、このように答えられますね。

 

JAL先得割引、ANAスーパーバリューなども安いけど、パックは安い?

⇒料金重視なら先得の方が安い時がある!

 

・希望の便はとれないと言われた。インターネットで見ると空席はあるけどどうして?

⇒パックで予約出来る座席数は限りがあるので、ネットで見る空席状況とは別です!

 

・利用する空港はどう選ぶの?

⇒商品で設定されている空港から選びます!利用できる空港、乗り継ぎで利用できる空港も設定されている中から選んでください!

 

・飛行機が欠航した場合はどうなるの?

 ⇒別便へ振り替えか、利用を諦めるか、です!

 

いろんな疑問がそれぞれあるかと思いますが、みなさまの疑問が1つでも解決したら幸いです。

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

 

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