トラベルアドバイザーと旅マエ・旅ナカを考える

旅行会社スタッフが、誰でも旅行を楽しめるよう、困ったことが起きたときにどうしたらよいか、お得な旅行にするヒント、旅行体験記など書いています。

GOTOトラベルキャンペーンの販売を2週間経験して思ったこと

7/27のGOTOトラベルキャンペーンの販売開始から約2週間が過ぎました。 

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私のお店では、キャンペーンを利用したいと旅行の申込みが増えましたが、販売して感じたことを書き残したいと思います。

 

 

 

申込みの内容に特徴あり

コロナ前と申込みの旅行の内容にいくつか特徴があるように感じます。

その内容の違いは、大きく2つに分類されます。

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)より

 

近場への旅行が多い

まず、都道府県や旅行会社が実施するいわゆる「県民割」の発表から、同じ都道府県内での旅行が増えました。

これは緊急事態宣言解除後の6月中旬から7月にかけてのことでした。

外出自粛の中、遠方への旅行は控えるようなムードがあったこともあり、旅行に行きたいと考える人にとって、安くて人目も気にしなくてよいと、まさにベストな選択肢がうまれました。

ここにGOTOトラベルキャンペーンも加わり、より多くの人が殺到したのが7/27以降です。

 

申込みから出発までの期間が短い

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pixabay https://pixabay.com/jaより

 多くの方は旅行を前広に計画し、早く予約していました。おおよそ、出発の2~3ヶ月前から予約する方が多い印象です。

しかし最近の申込みは、出発1ヶ月~2週間前くらいが多いように感じます。

特に短い人は、明日や当日に申込する方もいらっしゃいました。

理由としては、日付が先の旅行では感染拡大の様子がわからないので、ある程度見通せる時期に旅行する人が多いのだと考えました。

というのも、予約される方の多くが、キャンセル料がいつからかかるのか?緊急事態宣言が再び出た場合はどのような対応になるのか?を質問されていたからです。

裏を返せば、感染者が増えたら取消するけど、キャンセル料がかからないような旅行を計画したい、新幹線や飛行機を使わない近場の旅行なら予約を急ぐ必要もない、という気持ちの表れではないでしょうか?

また、「県民割」の利用にあたって、利用出来る対象期間が決められていることもあり、出発日の近い旅行が多かったかもしれません。

  

以上がコロナ前と比較して変化したと感じた点についてです。

 

申し込む人に特徴あり

旅行内容の変化だけでなく、利用者の変化もありましたので、申込に来店されるお客様について少し分析してみました。

 

初めましての方が多い

これは私のお店だけかもしれませんが、キャンペーンを開始してから、初めて利用のお客様が多いです。

私のお店ではリピーターの方が多く、各方面のパンフレットがどこにあるか、商品の特徴、予約・申込出来るものはおおまかにわかっている方が多いです。

しかし、キャンペーン開始してからは、店内に入ってからもふらふらと迷子になる方が多く、一目で「初めましてさん」とわかります。 

 

初めましてさんへの対応について

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pixabay https://pixabay.com/jaより

私は、初めましてさんの対応は、いつもよりも丁寧に案内することを心がけます。

というのも、初めましてさんの中には、「そもそも旅行慣れしていない」や、「ネット予約ばかりで、旅行会社を使うのは初めて」など、いろいろな初めましての方が混ざっているからです。

ネットではこうだった!とか、こうしたいのだけど!など、お話しされるのですが、普段販売している私からしたら「普通こうだよ」と思うことも、初めましてさんには「普通」ではないので、いろいろ確認しながら進めるようにしています。

 

例えば

・相場がわかってもらえない

→4名1室利用で二食付の和室が1名10,000円以下で泊まれるのは格安!と理解してもらうのはなかなか難しいですね。この場合、最安日と最高日の両方を提示するとご理解いただけることが多いです。

 

・客室定員についてわかってもらえない

→4名定員の8畳和室に1名くらいなら追加できる?狭くても大丈夫と言われても、消防法による定員が決まっているので出来ません。お子さんも添い寝は大人1名につき1名までです。特に、大人数で泊まろうとされる方に多い印象です。

 

・知り合いから1泊○○円で泊まれると見た / 聞いた

→どんな条件だったのかわからないので、その料金だけ言われても調べようがないことがあります。色んな旅行会社の商品を扱っている販売店では宿1つでも色んな商品がありますので。

 

 

こうした初めましてさんは、旅行会社で申込みをするとお得!と知るやいなや、どこからか現れるので、もはや私にとっては恒例の光景です。

初めましてさんについてなんだか良く思っていないように感じるかも知れませんが、初めましてさんは今後のリピーターになり得るので、ご来店いただくのはとてもありがたいです。

もし、このブログを読んでいる方はお店を利用する際に「初めてです」と一言伝えると、販売スタッフの対応も変わってくると思いますよ。

 

 

 感染対策に興味なし?

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)より

 最後に、GOTOトラベルキャンペーンの販売をして最大の疑問が「旅先や宿泊施設での感染対策はどうなっていますか?」とほとんど聞かれないことです。

聞かれるとしても、バイキング?お膳?コース?個室?レストラン?部屋食?といった、密を避ける食事かどうか?についてです。

 

一方、入館時の検温や、マスク着用のお願い、大浴場の利用方法について、客室の清掃はどうなっているか?といったことへの関心が感じられる質問をいただいたことがありません。

 

これは、宿泊施設の感染対策に興味が無いことの現れでしょうか?

あるいは、そうした対策をしているのは当たり前と認識しているからでしょうか?

 

いつだったかのワイドショーで、「旅行そのものが感染を広げるわけじゃない」と話してたのを聞きました。

それは、各旅行者と旅行サービス提供者が感染対策を講じた上で楽しむからであって、何の対策も取らず旅行すれば感染、又は人に感染させてしまうリスクが高まります。

 

旅行される方は新しい生活様式に当てはめた旅行を実践するように心がけてください。

もちろん、お店では私含め全員がそのようにお話をしています。

 

以下は日本旅行業協会のHPにある『新しい旅のエチケットについて』です。

https://goto.jata-net.or.jp/assets/docs/2006_newqetiqtourismleaflet.pdf

私が以前書いた解説もあります。

 

 おわりに:以前の予想が現実になり、今後について考えていること

以前の解説で、割引きキャンペーンがあると、普段旅行に行かない、旅行会社を使わない層も取り込むと書きましたが、その通りになりました。

これは予言でもなんでもなく、過去のふっこう割などで何度も経験したからです。

特に、普段旅行に行かないような人達にも旅行するように働きかけるこのキャンペーンは強力です。

しかし、 一過性のものにならないよう今後は感染症対策をしながら楽しめる旅行をスタンダードにしなければなりません。

 

そのスタンダードを広めるためにも、私は今後も機会があれば旅行します。

そして、旅行先(主に宿泊施設)の感染症対策の様子などはこのブログを通して皆様にお伝えしていきます。

 

既に2カ所のホテルを紹介しています。

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旅行が「悪いこと」のように思われないよう、新しい時代の旅行を模索します。

 

もし、このブログをお読みになった後、同じように感染防止対策などの様子を一緒に発信してくれる方が増えれば嬉しいです。

 

以上、GOTOトラベルキャンペーンの販売を2週間経験して思ったことについてでした。

お読みいただき、ありがとうございました!