今回は、旅行中に緊急で発生した追加費用についての解説をします。
旅行にトラブルはつきものですが、旅行中に発生したトラブルのためにやむを得ず予定していなかった費用がかかることがあります。
例えば、交通機関が悪天候や機材トラブルによって運休・遅延してしまった場合は別の交通手段を利用したり、場合によっては延泊することで予定外の出費が発生することもあるでしょう。
こうした予定外の費用は基本的に旅行者の負担になります。
予約・手配をした旅行会社も、交通機関も、その追加支出が必要になったことに関して因果関係がなければ免責となります。
このことを理解していないと、旅行会社と旅行者の間でトラブルになりかねませんので、この解説をしようと考えました。
どうぞよろしくお願いします。
そもそも旅行代金とは？
まずは、旅行代金には一般的に何が含まれているのか確認しましょう。
旅行代金と一口に言っても色んなものがあります。
最も基本となる宿泊のみの旅行では、旅行代金には宿泊料と消費税が含まれています。
さらに、食事付きプランであればここに食事代が含まれますし、温泉施設なら入湯税が含まれます。
その他、高級ホテルで導入されているサービス料や、一部市町村で導入されている宿泊税が含まれていることがあります。
上記で書き出した料金は、申込みをするプランによって含まれる含まれないが異なります。特に、企画旅行なのか、手配旅行なのかによっても異なりますので、パンフレットや取引条件説明書、約款を事前によく読み、確認することが大切です。
追加費用とは？
旅行中に発生した追加費用とは、事前に支払いをした旅行代金に含まれていない費用のことです。
イメージしやすいのは、1泊2食付の温泉旅館に宿泊し、夕食時に注文した飲み物代です。
一般的に、温泉旅館に泊まる場合の旅行代金は、宿泊料金、消費税、夕朝食代、入湯税が含まれていますが、食事代金には、飲み物代は含まれていないので、チェックアウト時に精算が必要です。
この認識があれば、交通機関が運休・遅延した場合のやむを得ない出費についても同様に旅行者が自己負担しなければならないものとわかります。
1泊2日の飛行機利用のパック旅行で、帰りの飛行機が悪天候のため欠航し、新幹線で帰ってきたとしましょう。
この旅行で事前に予約していたのは、往復の飛行機と宿泊ですので、帰りの新幹線はもともと予約もしておらず、旅行代金として事前に支払っていません。
そのため、たとえ悪天候でやむなくきっぷを購入したとしても、事前に払っていなかった費用は旅行者負担になります。
ちなみに、悪天候で飛行機が欠航した際は、無手数料で別便への振り替えが出来ますし、別交通機関を利用する場合は払い戻しを受けることが出来ます。
振り替え方法はこちらで解説しています。
旅行会社は追加費用も負担するか？
旅行会社で申し込むと何から何まで任せて安心というイメージがありますが、やむを得ず発生する追加費用までなんとか出来る訳ではありません。
旅行会社では、旅行者の希望にあわせて宿泊や交通機関の手配をし、手配した部分に関する代金を収受します。
そのため、欠航した飛行機の代わりに購入した列車のきっぷの代金を旅行会社が負担することはありません。なぜなら事前に旅行会社が手配を引き受けていないからです。
また、旅列車の遅延・運休でやむを得ず予定していなかったタクシーを使う時、そのタクシーを旅行会社に頼んで配車してもらったとしても、タクシーの費用は旅行者の負担です。
旅行会社では、飛行機の振り替え案内や、別経路での移動方法などのサポートが出来ても、旅行中に発生する費用は旅行者負担です。
なぜなら、事前に手配を引き受け、旅行代金として収受していないからです。
まとめ
旅行者の気持ちとして、旅行中のやむを得ない出費はものすごく損した気分になります。特に、交通手段や宿泊などの大きな部分を払っていればなおさらです。
しかし、そもそも予定も支払いもしていなかったサービスをタダで提供されるようなことはあり得ません。とりわけ、悪天候の場合は航空会社も悪く無いので航空会社に請求しても取りいって貰えませんし、かといって鉄道会社に言ってもどうにもなりません。
旅先から旅行会社を頼って連絡してくださるのは嬉しいのですが、費用は旅行者負担だと旅行中の方にお伝えし、理解していただくのは難しいです。
是非皆様が旅行に行かれる際は、こうした事態はどう対応されるのか、自分がどう対処すべきか知っておいていただければと思います。
当ブログでは引き続き、旅行会社と旅行者の間で知っておくとトラブルが防げる様な情報を提供して参ります。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
