7月某日、埼玉県にある首都圏外郭放水路の見学へ行ってきました。
目玉は通称【地下神殿】とも呼ばれる巨大な地下調圧水槽なのですが・・
なんと私が行った日は、前日に大雨が降った影響で治水設備としてフル稼働中!
雨水が溜まっていたのであの風景は見られませんでした!!!(ToT)
が、この治水中の様子が見られるのは1年の中でも、大雨が降った時のみで、そもそも稼働回数も年に5回ほどしかなく、大変貴重な経験となりました。
・・・とでも言っておかないと期待していた気持ちを消化できないので、今回のブログは雨の時でも楽しい場所だよ!を伝える目的で書き起こしました。
そもそも外郭放水路って何?という方も、このブログで予習して行かれるとより楽しめるでしょう。
そもそも首都圏外郭放水路って?
首都圏外郭にある放水路のことで、その目的は洪水が起きるのを防ぐことです。
管轄は国土交通省江戸川河川事務所で、決して観光施設ではありません。
関東平野にある川から立坑を通して水を取り込み、地下50メートルに作られた6.3kmものトンネル(放水路)を通して、最後はポンプで水をくみ上げて江戸川に流しています。
この大規模な治水設備が首都圏外郭放水路です。
全体図はこうなっています。
水は左から右に向かって動き、最後は江戸川へ排出されます。
よく見る地下神殿はどこなのか?というと、【調圧水槽】と呼ばれる空間で、集まってきた水を貯める貯水機能を担っている場所です。
だからこそあれほどの巨大空間である必要があるのですね。
施設見学について
事前にHPからの予約が必要です。
個人予約は1ヶ月前から、団体予約は6ヶ月前より受け付けしています。
参加するコースでオススメなのは2022年から新設されたインペラ探検コースです。
インペラとは、水を排出するポンプの羽根車のことで、江戸川に排出される水が最後に向かう場所でもあります。
今回予約していたコースでもあったのですが、既に述べたようにインペラが稼働していたので立坑コースに変更となり、調圧水槽はキャットウォーク(見学用通路)からの見学となりました。
受付~屋内見学
施設見学時は参加者を判別するためのシールが渡されます。
まるで添乗員付きの団体ツアーのようですね。
参加記念のシールとカードもいただきました。
最初に建物内で外郭放水路とは?の説明を受けます。
地図や模型を使い、どこに放水路があるのか?ポンプでの排水の仕組み、河川の管理をしている監視室も見られます。
説明の後に安全帯とヘルメットを装着してから外にある立坑入り口へ向かいます。
サッカーもできる程の広い芝がありますが、この地下に地下神殿が広がっています。
奥に見えるのが受付場所のQ龍館です。
繰り返しですが、この下に巨大な地下空間が広がっています。
第一立坑の見学
まず最初に見学するのは第一立坑です。
第一立坑は、5つある内の立坑の内、調圧水槽に水を送る最後の巨大立坑です。
階段途中まで水が溜まっていますが、この立坑の2/3が水で埋まっているのだそう。
この立坑約70mもあり、めちゃくちゃ深いんです。
高所恐怖症の方は注意かもですね。
見学時は安全のためハーネス着用です。
写真撮影は基本自由ですが、スマホやカメラを落としたら回収は不可能です。
第一立坑は調圧水槽と繋がっています。
パネルで説明を見るとわかりやすいです。
奥に見えるのが地下神殿の【柱】です。
立坑はぐるっと一週してから一度地上に出ます。
別の入り口から調圧水槽に降ります。
いざ地下神殿へ
キャットウォークからの見学となりますが迫力満点です。
声が響きます。奥行きのすごさも感動です!!
ちなみに湿度すごかったです。冬は逆に乾燥するそうです。
中央まで来ました。奥行きやべえです。
湿度の影響で奥にはモヤがかかっています。
この時点での水の量は3~4Mくらいだそうです。
乾いたときの写真と比べるとまた違って見えますね。
鍾乳石のようなつららを見つけました。
下を覗いてみてもかなり深いです。
流れ込んできた水には土砂が含まれるのでこのように底に溜まっています。
基本は放置で、たまーに重機入れて寄せるくらいだそうです。
見学予定の方へ
立坑や調圧水槽にあった水を見てこの施設が本当に治水を行っているのだと実感できました。
今後行かれる方は、大雨の予報が出た際に、公式HPをチェックすることをオススメします。
ツアーが催行されるかは当日発表されるので、忘れずにチェックしましょう!