①東京駅から新函館北斗駅まで新幹線で行くのだけど、切符が2枚ある。どう使えばいいの?
②新幹線で上野から福島まで行くが、切符に東京都区内から福島と書いてある。この切符で上野から乗れるのか?
③往復で買うと切符は割引があるのか?
前回の記事では①について解説しました。
次は②、東京都区内と切符に書いてあるというお客様の例です。
こちらも乗車券についての解説となります。
乗車券は、○○から××まで列車に乗るのに必要な運賃のことで、列車を利用する基本プランの代金、とお伝えしました。
②のお客様のお話では、新幹線は上野から仙台に行かれる予定だそうです。
その場合、一緒に使う乗車券は上野から福島、特急券も同じく、上野から福島になるはずです。
ところが、乗車券には東京都区内から福島と書いてある。
言葉通りの意味と考えれば、上野も東京都区内にあるので乗れそうですが・・・。
先に答えるならば、上野からも、乗れるが正解です。
ただし!新幹線に乗れるのは上野駅からのみです。なぜなら、特急券料金は、上野から福島分のみを払っているので、東京ー上野の特急料金を払っていないからです。
東京都区内という表記、これはJRが定める、乗車券運賃の計算についてのルールがあるため出てくる言葉です。
JRの営業規則によると、”運賃は、実際の乗車経路に従って計算する”、とあります。
しかし!東京駅から201キロ以上離れた駅に行く場合は、東京23区内にあるJRの駅、どこからでも列車に乗り始めて良いと特例が定められているのです。
②のお客様で具体的にお話をしますと・・・
仮に最寄り駅が両国駅の場合、両国も東京都区内の駅なので、両国-上野間の運賃を払わずに利用が出来るのです。
(ちなみに両国ー上野だけの運賃は160円です)
この仕組みを知らず、東京都区内からの乗車券を上野から新幹線に乗るときに使い始めるのは、もったいない!
都区内乗車券で得する運賃は、極わずかですが、ちりも積もれば・・・!です。
この仕組みはぜひ覚えておいていただきたいことです。
なお、都区内区間移動中に途中下車(=改札の外に出ること)は出来ません。
途中下車前途無効と、これも定められています。
先ほどの例では、両国から上野に向かう途中の秋葉原駅で外に出て、また秋葉原から上野への移動には出来ません。
もし、駅の外に一度出る用事がある時は、乗車区間分の乗車券を用意してください。
途中下車の仕組みについては後日解説します。
ちなみに、この都区内乗車制度は、帰りの場合も同じように使うことが出来ます。
帰りは、上野で新幹線を下車し、秋葉原を経由して両国まで移動が出来ます。
さらに、東京都以外の都市部でも同じ制度があり、
札幌、仙台、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、北九州、福岡
の特定市内駅で同様の仕組みがあります。
各地方へ行かれる際は、目的地の最寄り駅が特定市内の駅になっているか事前に確認するとよいでしょう。
さて、次の記事では③のお客様へ回答をします。