7月某日、北海道に住んでいる親族訪問をかねて帯広へ行って参りました。
その際に十勝川温泉第一ホテルに宿泊してきましたので、その様子をご紹介します。
ホテル概要
十勝川の近くに立ち、十勝地方で有名なモール温泉が楽しめる人気のホテルです。
スタンダードタイプの部屋が多いと豆陽(とうよう)亭、宿泊者専用ラウンジなどがある豊洲(ほうしゅう)亭の2棟からなり、ファミリーや、記念日のお祝い、グループ旅行など目的に合わせて利用出来ます。
実際私が泊まった時は、小さいお子さん連れのファミリー、カップル、長寿のお祝いをする3世代ファミリー、団体の利用がありました。
チェックイン時にコロナ対策のために一度に4組までしかフロントに案内しないようにしており、それまでは外でスタッフの案内待ちです。
密にならない対応をしているのがすぐにわかり安心でした。
ロビー内に案内された後に検温をし、宿泊者全員に健康状態チェックの問診票の記入をします。
フロントにはアクリル板も設置され、ここでも感染対策をしていました。
食事の開始時間は、別カウンターにて受け付けるとのことで、流れるように移動。
最後に、浴衣を受け取って部屋へと進みました。
通常、浴衣は部屋に用意してあるのですが、コロナ対策のため事前に部屋に用意せず、ロビーで渡すようにしたそうです。
自分のサイズに合う物が選べるのでこちらの方が無駄が無いと思います。
※ロビー内は4組までとはいえ、ホテルスタッフの方もいらっしゃり混雑していたのであまり写真は撮れませんでした。
フロントの横にはバーラウンジがあり、その奥には足湯テラスがあります。
足湯テラスは十勝川を眺めながら、バーで頼んだドリンクも楽しめます。
少し暗いですが、足湯はこんな感じです。
アクセス
十勝川温泉のある音更(おとふけ)町は、北海道の中央部に位置します。
音更町は帯広市の隣の町ですので、道外からお越しの際は帯広市を目指すと良いです。
空路でのアクセスは帯広空港が便利ですが、定期便は羽田ー帯広のみなので、東京以外からお越しの際は、新千歳空港利用が便利です。
新千歳空港からは、帯広駅前・十勝川温泉までの高速バスがあるのですが、ほとんどが帯広駅前が終点で、十勝川温泉終点のバスは本数が少ないです。
そこで今回は、新千歳空港の1駅隣の南千歳駅から特急とかちで帯広まで向かい、そこからレンタカーで十勝川温泉に向かいました。所要時間は約2時間10分です。
ちなみに、帯広駅から十勝川温泉までは路線バスがあり、宿泊者はバス料金が無料になるキャンペーンが開催されることもあります。
帯広到着後は周辺観光の予定があったので、今回はレンタカーにお世話になりました。
余談ですが、私と同じように特急とかちを利用する場合は、えきねっとで事前予約がおすすめです。最大55%割引きで乗車出来るので、利用しない手はありません。
無料会員登録を一度済ませれば今後は窓口や券売機に並ばずに切符の購入ができます。
宿泊した部屋
今回は、豆陽亭の十勝川眺望の和モダン和室に宿泊しました。
この部屋は、スタンダードタイプの部屋が多い豆陽亭の中でも基本の客室と言えます。
窓からは十勝川と、十勝川のシンボル的存在の十勝中央大橋が見えます。
豆陽亭の川側眺望客室は3階から5階に位置します。
今回は5階だったので、黄色で囲った場所になりますが、3~4階の場合は、バルコニー付の赤で囲った部分になります。
事前確約はされないので、バルコニー付になると外に出て寛ぐなんていうのも楽しめそうですね。
客室内にはお風呂もありますが、洗面台と一緒なので使い勝手の面でやや気になる方もいらっしゃるかも知れません。ちなみに、お風呂とトイレは別です。
クローゼット内には金庫、羽織、タオル、そして本来なら浴衣が用意されています。
大浴場には客室のタオルを持って向かいます。
ロビーで説明を受けたとおり、浴衣は1枚も用意されてませんでした。
その他、室内には空気清浄機能付加湿器、テレビ等ありました。
温泉
ホテルの楽しみの1つは温泉です。
第一ホテルの大浴場は眺望自慢の露天風呂が2カ所あるのが魅力です。
こちらはホテル公式HPからいただいた庭園露天風呂の写真です。
寝湯と、深さ120センチの立湯があり、それぞれから水の流れ落ちる庭園を眺める露天風呂です。
1階だけでなく、大浴場は2階もあり、階段で上がると檜風呂やジャグジー風呂があります。
2階には十勝川を望む展望露天風呂があるので、ぜひ両方の眺めを楽しんでください。
大浴場前には休み処があります。奥には十勝中央大橋が見えます。
奥に見えるソファー席は屋外にあるので、ほてった身体を涼めるのに良さそうです。
無料の水とあずき茶が用意されていました。
あずき茶は十勝ならではのお茶ですね。香ばしく、すっきりした味わいでした。
小咄:モール温泉とは?
モール温泉は全国的にも珍しい温泉で、初めて聞く方もいらっしゃると思います。
ホテルの紹介と一緒に、そもそもモール温泉とは何か?ご紹介します。
「モール」は、亜炭などを意味するドイツ語に由来しており、地下の亜炭層にしみこんだ地下水が地熱で温められて噴出した温泉をモール温泉と呼びます。
亜炭は太古の時代の植物が堆積して出来るのですが、十勝平野は葦などの植物が多い場所でしたので、亜炭層が出来たのです。
日本は火山大国ですので、火山性物質の地層が多い中、十勝平野に亜炭層が多いだけでもモール温泉は珍しいことがわかります。
※なぜ十勝平野は葦類が多かったのかはわかりません、詳しい方教えていただければ幸いです。
モール温泉は北海道の先住民族アイヌが発見し、動物たちの癒やしの場所になっていたことから、「薬の湯」と古くから伝えられていたそうです。
以下の写真はホテルのロビーにあったのですが、十勝川温泉観光協会のHPにも公開されています。
十勝平野の地下には亜炭層が幾層にも重なっています。
その中には、水を通しやすい砂岩や礫岩の層があり、亜炭層に触れた水に成分が溶け出します。
加えて、温泉の基になる水は、日高山脈に降り注ぐ雨水が供給してくれます。
説明図を見ると、水を通しにくい層が十勝平野の裾野まで伸びており、この層が十勝平野で途切れると、日高山脈で振った雨水が地下に染みこみ、地下水となって温泉の基になっていることがわかります。
そして、亜炭層の成分が溶け出した地下水は地下のマグマによって暖められ、地表の噴出口からわき出ます。それが、十勝川温泉のモール温泉です。
こちらはホテルに展示されていた亜炭です。
見た目は木炭に似ています。
炭には汚れや毒素を取り除く効果があると聞きますが、モール温泉も同様の効果があると考えられています。
モール温泉は亜炭のイメージ通り、やや黒みがかった温泉で、さらりとした肌触りが特徴です。
太古の昔の植物由来という自然の恵みと、その太古の時代に想いをはせつつ、モール温泉を楽しんでいただけたら幸いです。
モール温泉の紹介は十勝川温泉観光協会のHPにもありますのでご覧ください。
レストラン
今回は、夕朝食ともにバイキングプランを選択しました。
帯広周辺の市町村から集めた十勝の食材が楽しめるとのセールストークに、期待が高まります!
夕食会場の木もれびです。
コロナ対策で、入場前にはアルコール消毒をしてから席まで案内されました。
夕食の時間はチェックイン時に選んでいたので、そこまで混雑していませんでした。
ホテル側である程度ばらけるように調整しているのだと思います。
料理は自分で取るスタイルですが、ポリ手袋を一人ずつもらい、トングなどを使う際は素手を控えるようにと案内がありました。
料理を取りに立つタイミングも、空いていそうな時を選んでいたのですが、それでも利用者が多く、あまり写真を撮れなかったのですが、会場の様子をご紹介します。
十勝そば、お米等
サラダ、お刺身、奥には見切れてますが冷菜が小分けに置いてあります。
最初から分けられているのが、今後のバイキングスタイルになりそうですね。
(唐津シーサイドホテルに泊まった時も同様でした。)
私としては、大皿に料理を盛るのがへたくそなので、最初から綺麗に盛られた小皿を集める方が楽だと思います。
そしていろいろ寄せ集めた料理立ちがこちら!
天ぷらとステーキはライブキッチンで目の前で調理してくれるので、揚げたて・焼きたてでした!
ホテルスタッフの方から釜飯がオススメと言われたので早速作ってみることに。
机の上には作り方の案内がありました。
バイキングコーナーの一角に、だしとお米が入ったお釜があり、そこに好きな具材を入れ、テーブルの上で炊きあげるスタイルです。
私は、鶏肉、ホタテ、コーン、枝豆、ゴボウを入れて作りました!
夕食時はお酒の注文も可能です。
60分飲み放題がビール付で2,200円、ビールなしで1,650円です。
グラスビールが740円なので3杯以上飲むなら飲み放題にすると良いでしょう。
北海道といえば、道内限定のサッポロクラシックですね!
飲み放題まで飲まない方は、ドリンクパスポートがオススメです。
6枚綴りのチケットが3,300円で購入でき、アルコールは1枚で1杯、ソフトドリンクは1枚で2杯と引き替え出来ます。
1枚あたり550円なので、グラスビール740円だと190円もお得です!
対象のドリンクはこちら
パスポート1冊で十勝ワインのボトルと交換することも出来ます。
売店でワインボトルの値段を見ると4,000円(恐らく税別)だったので、パスポート1冊で頼んだ方がお得かも知れません。
また、使い切ったパスポートの半券は、売店で購入した物品の消費税分の割引きチケットに使えるのでとてもお得です!
朝食は別の会場でした。バイキングなのですが、夕食時と同じように分散して利用するために朝食時間もチェックイン時に指定しておきます。
アルコール消毒後にテーブルに案内され、ポリ手袋をして料理を選びます。
朝は洋食派なので、洋食っぽいものをチョイスしました。
十勝牛乳、十勝の小麦使用の焼きたてパン、十勝のコーンを利用したコーンスープと十勝尽くしです。
十勝牛乳から作られたチーズの入ったオムレツは注文してから焼いてくれます。
お腹に余裕があったので、おかわりに和食っぽい食材をチョイスしてみました。
十勝大豆使用の豆腐、十勝の芋をつかった肉じゃが、十勝のゴボウ唐揚げ、十勝のお米と、こちらも十勝尽くし!恐らく、味噌も豚肉も十勝産だと思います。
データの出所は忘れてしまったのですが、北海道の食糧自給率は140%程なのですが、中でも帯広などを中心とする十勝地方の食糧自給率は1,000%を越えるとの情報もあるそうです!
まさに日本の食料庫北海道、そして北海道の食料庫である十勝地方にあっぱれ!!
まとめ
十勝地方は初めて訪問しましたが、広くてのどかな風景、美しい自然、珍しいモール温泉、美味しい食事と、とても楽しい滞在でした。
正直、帯広近郊へのアクセスが少し悪いとは思いますが、富良野やトマムといった観光地から足を伸ばせる範囲なので、十勝地方も一緒に楽しんでください。
みなさまのご旅行の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
今回の宿泊プランはヤフートラベルから予約のポイントアッププランです。
日曜に予約をしたので、ポイント即時利用も含めて大幅割引きで泊まれました。
ヤフートラベルがなぜお得かはこちらをどうぞ!
旅行に行かれる方は感染拡大防止に努めましょう!
ヤフートラベル以外の予約サイトからも予約出来ます